iSCSI 使用チュートリアル

iSCSI(Internet Small Computer System Interface)は、ネットワーク上でSCSIコマンドを送信するためのプロトコルであり、ストレージデバイスがネットワーク経由で通信できるようにし、直接接続されたストレージと類似の機能を提供します。ストレージリソースを仮想化し、中央集権的な管理、ネットワーク共有、およびリモートアクセスを実現し、データセンター、仮想化環境、バックアップおよび復元などのシナリオに適しています。このチュートリアルでは、ZimaOSでiSCSIを構成および使用する方法を学び、ストレージ管理の効率を向上させ、ネットワークストレージアーキテクチャを簡素化し、柔軟なデータアクセス方法を実現します。

前提条件

  1. 使用するハードディスクは使用中でないこと
  2. クライアントのIQNを確認すること

操作手順

サーバー

ZimaOSが1.2.5以上にアップグレードされていることを確認してください。

  1. コマンド sudo -i を使用してスーパーユーザーモードに入り、targetcliを開始します。
    targetcli

  1. LUNを作成します。ここでは /dev/sde をストレージバックエンドとして使用します(ここではsdeを使用しています。lsblkを使用してデバイスの状態を確認し、sdaまたはsdbに変更できます)。
    cd backstores/block
    create myblockdev /dev/sde

  1. iSCSIターゲットを作成します(iqn.2024-10.com.zima:target1は一例です)。
    cd /iscsi
    create iqn.2024-10.com.zima:target1

  1. ターゲットにLUNを追加します。
    cd iqn.2024-10.com.zima:target1/tpg1/luns
    create /backstores/block/myblockdev

  1. ACL(アクセス制御リスト)を設定して接続を許可します。ここでのIQNはクライアントと一致する必要があります(iSCSI Initiatorを開くと、構成タブにあります)。
    cd ../acls
    create iqn.1993-08.org.debian:01:bb1e6772dfb6

クライアント

Windows

  1. iSCSI Initiatorを開き、DiscoveryタブでDiscover Portalをクリックします。

  2. IPアドレスを設定し、OKをクリックします。

  3. Targetsタブで接続をクリックします。

  4. コンピュータ管理を開き、ストレージ > ディスク管理をクリックすると、新しく接続されたiSCSIボリュームが表示されます。

Linux

  1. iSCSIターゲットを検出します。
    iscsiadm -m discovery -t sendtargets -p <IP_ADDRESS>

<IP_ADDRESS>をサーバーのIPアドレスに置き換えます。

  1. iSCSIターゲットにログインします。
    iscsiadm -m node --login